転職したいけどスキル・資格なし?転職成功のポイント3つと年代別対策
「スキルなし・資格なしでも、転職しやすい職種や業界を知りたい」
「スキルや専門性がなくても、転職を成功させるコツを知りたい」
「現職に不満があるので、自分の年代でも転職できるのかを知りたい」
転職したいと考えていても自分にスキルがない、専門性や資格がないと、自信が持てなくなることもあるでしょう。スキルや資格がないから転職ができない、と思っているとしたら、それは誤解です。
自分の年代や、転職先の職種によっても、転職のしやすさは異なります。この記事では、5,000件以上の支援実績があるミートキャリアが、スキル・資格なしの人でも転職できる方法を解説します。
20代・30代・40代などの年代別の転職事情や、スキル・資格なしでも転職しやすい職種、転職を成功するためのコツも紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
スキル・資格なしの転職事情
スキル・資格なしの人でも転職できるのか、まずは現在の転職事情を数字からみていきましょう。
転職に成功した人の年代別の割合
転職成功者の年代で最も多いのは「20代後半(25~29歳)」で、40.6%でした。
次に「30代前半(30~34歳)」の23.6%、「40代以上(40歳以上)の13.9%と続きます。
キャリアを重ねた「30代後半(35~39歳)」では12.8%、若手層の「20代前半(24歳以下)」では9.2%と、どの年代でも一定数は転職に成功していることが分かります。
ただ基本的には、年齢が上がるほど転職は難しくなるといえるでしょう。
参考:doda│転職成功者の平均年齢調査【最新版】
年代別スキルなしの転職事情
ここではスキルなしの人の転職事情を、年代別で解説していきます。選考で評価されるポイントや、転職が難しくなる理由は、年代ごとに異なります。それぞれ詳しくみていきましょう。
20代の転職とスキル
20代の転職は、ポテンシャル採用が基本です。
ポテンシャル採用とは、転職者や求職者の潜在的な能力をみて、採否を判断すること。第二新卒とも呼ばれるキャリアの浅い20代前半の人に対しては、スキルや専門性、経験よりも、ポテンシャル(伸びしろ)に、採用担当者は選考評価のポイントを置いていることが多いからです。
特に20代前半の人はそれ以上の年代に比べて、仕事のやり方や、働き方、考え方の癖などが定着していないことが多いため、自社の社風や理念、仕事のやり方への育成がしやすいと考えられています。そのため20代の人は、スキルなし・資格なしでも転職できる可能性は高いでしょう。
ポテンシャルとは、たとえば「素直さ」「誠実さ」などの人柄、「学歴」などの素地素養、「行動力」「実行力」「学習能力」「適応力」などの能力、「熱意」「向上心」「仕事に取り組む姿勢」などのマインドのことです。
ただし、20代後半になると、徐々に経験やスキル重視になっていく傾向があります。同じ20代でも前半と後半で、スキルなし転職のしやすさが異なる点は、注意が必要でしょう。
30代の転職とスキル
30代の転職では、キャリア採用や即戦力採用と呼ばれる「募集しているポジションの業務経験や業界経験がある人を採用する」のが、企業としては基本になります。そのため、30代のスキルなしの人や未経験者向けの求人は少なくなり、20代に比べて転職は難しくなるといえます。
また、30代前半と後半では転職の成功率が変わります。前出のデータでは、「30代前半(30~34歳)」では23.6%、「30代後半(35~39歳)」では12.8%の転職成功率となっており、年齢を重ねるごとに転職が難しくなる傾向がみてとれます。
一方で、スキルなし・経験なしの異業種・異職種への転職、つまり「越境転職」は、増加傾向であるというデータもあります。リクルートの調査によると、2020年度までの約10年間において「異業種」かつ「異職種」への転職が11.9ポイント増加。業種や職種を超えた「越境転職」が加速しているといえます。
30代においても、2020年度のデータで「異業種」かつ「異職種」への転職が、約3割を占めています(30〜34歳:33%、35〜39歳:28.4%)。
人材不足の深刻化が予測される今後においても、越境転職は増加すると考えられます。
スキルなし・経験なしの30代でも、類似の経験や能力(ポータブルスキル)をアピールすることで、転職できる可能性はさらに高まるでしょう。
参照:doda│転職成功者の平均年齢調査【最新版】
参照:リクルートエージェント│「異業種×異職種」転職が約 10 年間で 11.9pt 増加、最多に。業界や職種を越えた「越境転職」が加速
40代の転職とスキル
40代は、年齢相応のスキルセット(専門性や管理職・マネジメント経験)が求められやすくなる年代です。そのため、40代でのスキルなしの転職は、それ以下の年代と比べてより難易度が増します。40代転職を難しくしている原因の1つに、応募者の希望年収や、働き方などへの条件が高いことが挙げられます。
また一定のキャリアを積んでいることで、組織風土、変化への適応力や柔軟性、新しい知識への習得力が鈍っていると、採用担当者から見られやすい傾向があります。40代という年代そのものも、長期的なキャリア形成という点で、採用担当者からはネガティブな印象を持たれがちです。
そのため40代でスキルなしの場合、転職を成功させるには、「希望条件の明確化」と「スキル・経験の棚卸し」がポイントになります。
希望条件を明確化し、「妥協できない条件」と「妥協できる条件」を切り分けることによって、待遇が低下するとしても許容できるか否かを、判断できるようになります。またスキルや業務経験を棚卸しし、応募ポジションの業務や応募要件に、類似している部分を見出したり、能力(ポータブルスキル)を明確にしたりすることで、職務経歴書や面接時に採用担当者にアピールしやすくなるでしょう。
前述の通り、40代のスキルなしでの転職は難易度が高くなるため、退職後に就職活動を開始すると、無職期間が長引く可能性があります。無職期間をあまり長くしたくない場合は、在職中の転職活動を推奨します。
スキル・資格なしでも転職を成功させる3つのポイント
スキルなし・資格なしの人が、転職を成功させるには、どのようにすればよいのでしょうか。ここでは、スキルなし・資格なしの人が、転職を成功させるために必要な3つのポイントを解説します。
ポイント①能力(ポータブルスキル)を明確にする
ポイント②求人案件との類似経験を探す
ポイント③応募方法を工夫する
能力(ポータブルスキル)を明確にする
スキル・資格なしで転職を成功させるには、強みをアピール、業種や職種が変わっても成果をあげる再現性があることを、根拠をもって示すことが重要です。そのためには、過去の経歴から能力(ポータブルスキル)を明確にすることが必要になります。
能力(ポータブルスキル)とは、職務や業界の専門性ではなく、それらが変わっても持ち運びが可能な業務遂行をするうえでの能力のことです。たとえば、「思考力」「課題発見・解決スキル」「コミュニケーションスキル」「セルフマネジメントスキル」が、ポータブルスキルに該当します。
また厚生労働省が定義しているポータブルスキルの「仕事のし方」の5つの要素、「人との関わり方」の4つの要素も、参考にすることができます。スキル・資格なしの転職では、これらの能力(ポータブルスキル)を棚卸しし、自分の強みを明確にすることで、転職成功の可能性が高まるでしょう。
※参考:厚生労働省│ポータブルスキル見える化ツール(職業能力診断ツール)
求人案件との類似経験を探す
スキル・資格なしの転職では、求人案件と類似した経験を見出すことが非常に重要になります。類似した業務経験をアピールすることで、スキルなしの未経験でも、企業に貢献できる根拠を示すことができるからです。
たとえば、人事の採用担当の案件に未経験で応募したい場合、営業の経験があればアピールになる可能性があります。採用担当は、転職してほしい人材に自社をアピールする営業職ともいえます。
自社の強みや魅力をわかりやすく応募者に伝えるスキルや、人材のデータベースにスカウトメールを送るときの文章スキルなどは、営業職として培ってきたスキルと類似する点が多くあります。このように、スキルなしの未経験職種であっても、類似する経験を探しアピールすることで転職の成功確率を上げることができます。
応募方法を工夫する
スキル・資格なしの転職では、応募方法を工夫することもポイントです。応募方法を工夫するとは、転職をする手段選び、応募先の選定を適切にすることです。
転職手段の選び方
転職の手段は、主に次の5つです。
・転職サイトからの応募
・転職エージェントからの応募
・直接応募
・ビジネスSNSからの応募
・リファラルでの応募
スキルや資格がない人の転職で推奨されるのは、「直接応募」と「リファラル応募」です。
直接応募とは、企業サイトなどに掲載されている採用情報のページから、直接応募する方法です。企業側からは、コスト面や応募者の熱意という観点から、転職サイトや転職エージェント経由の応募よりも好まれるケースがあります。
もう1つのリファラル応募とは、知人からの紹介による応募です。自社の社員や社外の取引先などを経由した応募のため、入社後のミスマッチが少なく、企業側から見ると早期離職の防止や、早期戦力化などのメリットが見込める採用手法です。
リファラル採用サービスを展開する株式会社MyReferの調査によれば、リファラル応募の合格率は20%にのぼります。これは、通常応募の合格率の約14倍の数字です。
これらのことからも、リファラル応募からの転職成功の確率は上がりやすいと言えるでしょう。
参照:株式会社MyRefer|イマドキの若者は先輩・知人の声で就職先を決めたい 新卒リファラル採用、応募からの内定率が通常の14倍に
応募先選定の考え方
スキルがない人が応募先を探すとき、応募資格を満たしていない求人には応募しない人が多いでしょう。しかし、応募資格を満たしていなくても選考通過の可能性がある求人はあります。
たとえば、経験やスキル要件が「必須」ではなく「歓迎」「優遇」「尚可」などの書き方をしている求人は、類似した経験があれば、採用選考を通過する可能性があります。また募集要項に、スキルよりもポテンシャルや人柄を大切にする姿勢が表れているものも、選考通過可能性が高まります。
そのほか「教育研修が豊富」と掲載されている場合、経験やスキルが不足していても、自社内で育成する仕組みが整っている可能性が高いため、同じく書類選考を通過できる可能性があります。
このように、応募資格を満たしていなくても、選考通過の可能性のある求人に対して、類似経験をアピールしつつ応募することで、転職成功の確率は上がるでしょう。
スキル・資格なしでも転職しやすい業界職種
スキル・資格なしでも転職しやすい業界や職種を紹介していきます。基本的な、考え方として人材不足の深刻化が予測される職種や業界はスキル・資格なしでも転職が成功しやすい傾向があります。
また、求人倍率が低くても、求人数の絶対数が多かったり、前月比で伸びていたりする業界・職種も注目です。スキル・資格が必要そうな職種であっても、未経験で採用し、入社後にスキル習得や資格取得を支援をしてくれる会社もあるので、求人の募集要項を確認してみてください。
スキル・資格なしでも転職しやすい業界
2023年時点でスキル・資格なしでも転職しやすい業界は以下の通りです。
IT・通信
メディア
人材サービス
建設・不動産
コンサルティング
メーカー
介護・福祉
運輸
金融
スキル・資格なしでも転職しやすい職種
2023年時点でスキル・資格なしでも転職しやすい職種は以下の通りです。
営業職
介護サービス職
販売・サービス職
事務・アシスタント職
自動車運転
エンジニア職(IT)
飲食物調理
参考:doda│転職求人倍率レポート(2023年10月)
参考:厚生労働省│職種別有効求人・求職状況(一般常用)
スキル・資格なしの転職おすすめの相談先
スキル・資格なしの転職では、自分ひとりで悩むよりも、適切な相談先を利用し、支援してもらうことが有効です。
自分自身では見えなかった強みや求人案件との類似点を見いだせたり、業界・職種の特徴やトレンドなどを把握しできたりするからです。ここでは、スキル・資格なしの人の適切な相談先を紹介します。
転職エージェント
転職エージェントのキャリアアドバイザーは、多くの転職者をサポートしてきた、いわば転職の専門家です。募集先企業の情報だけでなく、業界や職種で担当が分かれていることもあるため、業界・職種に特化した専門的な情報を得ることができるでしょう。
転職エージェントを利用するメリットは、相談が無料であること。転職エージェントのビジネスは、紹介先企業からの成功報酬(紹介手数料)で成り立っているからです。
一方、デメリットは、スキル・資格なしの人に対して、求人を紹介してもらえない可能性もあることです。ビジネスの構造から、転職成功の確率が低いスキル・資格なし、経験なしの人に対してのサポートは、薄くなりがちだからです。
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