女性の「ロールモデル」の作り方とは?ふさわしい人の見つけ方も解説
「これから、どんなふうにキャリアを築いていけばいいのだろう?」
「ロールモデルになる人を見つけたいけれど、身の回りにはいない」
女性のロールモデルについて、こんな風にお悩みの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、女性にロールモデルが必要な理由、ロールモデルを設定するためのステップを解説しています。「そもそもロールモデルは設定する必要があるの?」と疑問を持っている方も、ぜひ最後までご覧ください。
女性にロールモデルが必要なのはなぜ?
なぜ「女性にロールモデルが必要」と言われるのでしょうか?ここでは、「そもそもロールモデルとはなにか」という点も含めて解説していきます。
そもそもロールモデルとは?
ロールモデルとは、自分の行動や考えの模範となる人物のことを指します。英語の「role(役割・役目)」と「model(手本・見本)」を組み合わせた言葉です。
例えば以下のような人物をロールモデルとして設定します。
・身近な上司、先輩
・接点のある社外の人
・地域やコミュニティで活動する人
・有名人や偉人
・SNSのインフルエンサー
特定の1人を選ぶのではなく、複数人をロールモデルにしても構いません。
重要なのは、設定したロールモデルからどんなことを学びたいか、という点です。そのため、場合によってはマイナス面のロールモデルを「反面教師」として設定することもできます。
なぜロールモデルは重要?
では、なぜロールモデルを設定することが重要なのでしょうか?ロールモデル=理想像、ゴールを持つことで、理想とする自分に近づきやすくなるためです。具体的には、以下のようなメリットが考えられます。
①キャリアプランが立てやすくなる
ロールモデルを設定することで「自分がこのまま働き続けたらどのようなキャリアを描くのか」を想像しやすくなります。理想のキャリアが自分ではうまく言語化できないという人も、「あの人のようになりたい!」という憧れの存在を見つけることで道筋が見えてくるでしょう。
②スキルアップしやすい
「理想のキャリアプランを達成するためには、どんなスキル・資格・経験が必要なのか」を想定しやすくなります。「ロールモデルのようになるために、あの人が持っている資格を自分も取得しておこう」「今勉強を頑張れば、あの人のように活躍できる可能性がある」など、ロールモデルの存在によって、ゴール設定が明確になります。また、理想を達成した姿が可視化されることで、モチベーションを高める効果もあります。
③コミュニケーションが活性化する
身近な人をロールモデルとして設定した場合、
・どのようにして今のキャリアを築いたのか
・どんな考えをもっているのか
・どんなスキル、資格が必要か
といった、理想のキャリアを達成するための方法を本人や周囲から情報収集する機会も増えるでしょう。これにより、コミュニティ内のコミュニケーションの活性化や、人脈の拡大が期待できます。
女性はロールモデルを設定しにくい!
理想のキャリアを効率的に達成するために重要な、ロールモデル。しかし、女性はロールモデルを設定しにくいと言われています。
女性は結婚・出産・育児といったライフステージの変化も想定する必要があり、持続的なキャリアプランを描きにくいという問題があるからです。ライフイベントの有無、発生するタイミングは人によってさまざま。ロールモデル足りうる女性が身近にいたとしても、同じようにキャリアを築けるとは限りません。
女性がロールモデルを設定する4ステップ
では、女性がロールモデルを設定するためにはどのような手順を踏めばよいのでしょうか。4つのステップにわけて解説していきます。
①今後の「理想の働き方」を書き出す
これからどのようなキャリアを築いて行きたいか、まずは理想の状態を書き出します。
・伸ばしたいスキル
・取得したい資格
・積みたい経験
・この先どのように働きたいか
・理想のライフスタイル
・理想を叶えるにあたって不安な点
本当に実現できるかどうかに囚われず、自由にあげていくのがポイントです。
②周囲の人の目指したい部分を書き出す
次に、周囲の人を思い出しながら「目指したい部分」「憧れるところ」を書き出します。
・自分よりも高いレベルの能力を発揮している人
・学びたいと思える行動をしている人
・印象に残っている人
特定の一人に絞らず、いろいろな人のいいところをピックアップしても構いません。心に浮かんでくる「いいなぁ」「ああなりたいなぁ」という気持ちを大事にしてください。
③その人の行動の特徴を分析する
「目指したい部分」「憧れるところ」を書き出したものを分析し、一般化していきます。例えば、同じ会社で働く女性の仕事ぶりに注目してみると、以下のような特徴や分析が出せるでしょう。
①困っている人がいると話しかけて、相談に乗っている
→周りをよく見ている、コミュニケーション能力がある
②会議のときに、時間を守って場をやりくりしていてすごかった
→ファシリテーションの力がある、相手の話をよく聞いている、要約を挟んでいる
③仕事もばりばりこなして定時で上がり、育児も家事もこなしていて憧れる
→定時で仕事を終えるタイムマネジメント技術がある
「その人はどうしてその行動をとったのか」、行動の理由・根拠も合わせて考えられると、解像度の高い分析ができますよ。
④自分の行動にあてはめて実践する
分析ができたら、導き出した特徴を実践していきます。思い描く「理想の働き方」と当てはめて、自分の理想に必要だと思われるものから取り入れていくとよいでしょう。
①困っている人がいると話しかけて、相談に乗っている
→周りをよく見ている、コミュニケーション能力がある
【あてはめた実践の例】
周囲の人をよく見て、困っている様子の人がいたら声をかけてみる
②会議のときに、時間を守って場をやりくりしていてすごかった
→ファシリテーションの力がある、相手の話をよく聞いている、要約を挟んでいる
【あてはめた実践の例】
自分が発言するとき、結論から端的に話すようにしてみる
③仕事もばりばりこなして定時で上がり、育児も家事もこなしていて憧れる
→定時で仕事を終えるタイムマネジメント技術がある
【あてはめた実践の例】
タスク管理を見直し、タイムスケジュールを組んでみる
女性のロールモデルがいない!どうしたらいい?
「4ステップを試してみたけれど、うまくロールモデルを設定できない」「身近にロールモデルにできる人がいない」と困ったら、こんな方法を試してみましょう。
身近なネットワークを活用する
社内や知り合いという枠に囚われず、仕事で関わったことがある人、友人からの紹介など、自分のもつネットワークを活用してみましょう。
ロードモデルたりうる人の研修や講演会に参加してみる、社内の研修会に招いて話を聞いてみるなど、自ら動いて憧れの人と接触してみるのも刺激になりますよ。
SNSなどを活用する
理想とするワークスタイル、キャリアを実践・発信している人をSNSなどで探し、ロールモデルに設定してみましょう。
今は誰でもネットを通じて発信ができる時代です。同じような境遇で活躍している人を探してみると、ロールモデルに設定したいと思える人と出会えるかもしれません。詳しく話を聞きたいのであれば、相手の都合によってはメッセージで直接連絡を取ったり、実際に話したりできる場合もありますよ。
キャリアカウンセリングに相談してみる
女性の働き方は多様化しており、キャリアプランも多種多様。ライフステージの変化が起きるタイミングも読めません。また、変化の激しい現代においては、誰かと同じようにキャリアを積むということが「正解」という時代ではない、と考えることもできます。
「ロールモデルをうまく設定できない」と悩んだら、まずはキャリアカウンセリングに相談してみるのもオススメです。理想のキャリアを言語化し、キャリア全体の見直しをするところからスタートしてみませんか?
自分の理想が定まっていれば、
・ロールモデルを固定せず、理想に合わせてキャリアの積み方を検討する
・目指したいゴールが見つかったら、その都度理想のキャリアを描く人を見つける
といった選択肢も見えてきます。
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