大学教員から転職したい!メリット・デメリットは?徹底解説します

大学教員から転職したい!メリット・デメリットは?徹底解説します

「大学教員から転職したいけれど、どうすればいいのだろう」
「大学の教員からでも、一般企業に転職できる?」

そんなふうにお悩みの方へ。この記事では、大学教員から一般企業に転職する方法についてご紹介しています。大学教員から転職するメリット・デメリット、転職活動を進める際のポイントについてもまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

大学教員から転職を検討する理由

大学教員が転職を検討する場合、どのような理由があるのでしょうか。よくある理由についてご紹介します。

大学教員の離職率は?

まず、大学教員の離職率について見ていきましょう。

文部科学省の統計によると、大学教員の離職率は約7%でした。厚生労働省の統計では、日本全体の離職率は15.0%であることを考えると、大学教員の離職率は平均よりも低いことがわかります。

このことから、大学教員という職に就いている人は、自分の業務に情熱を持って取り組んでいる人、研究に熱心な人が多いと考えられます。そして、それでも「辞めたい」「転職したい」と思うのは、それほどまでに強い理由があるから、とも推測できます。

参照
“令和4年度(中間報告)学校教員統計調査”.文部科学省.2023-07-23.
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00400003&tstat=000001016172,(参照 2024-02-29)
“令和4年度雇用動向調査結果の概要”.厚生労働省.2023-08-22.
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/23-2/dl/gaikyou.pdf,(参照 2024-02-29)

以下、その理由を2点解説していきます。

理由①仕事上のストレスに耐えられない

大学教員の職で得られるものよりも、仕事におけるストレスが上回る場合です。大学教員が仕事上で受けるストレスとしては、例えば以下のようなものが考えられます。

・研究費が足りない
・人間関係が上手くいかない
・なかなか研究成果が出ない

大学での研究を続けるには、研究費が必要です。所属している大学によっては、研究に対する費用が少なかったり、出なかったりする場合もあります。

そういった時には、自分で「科学研究費助成事業」(科研費)に申し込むなどして、資金を調達してくる必要が出てきます。なかなか研究成果が出ない状態は、思うように作業が進まないストレスはもちろん、研究費の申請にも影響があるでしょう。また、大学や研究会などで関わる人たち、生徒への対応など人間関係性が上手くいっていないケースも少なくありません。

理由②将来に対する不安が強い

これからのキャリア、将来の道筋が上手く描けないことで、不安を感じる場合もあります。
大学教員のキャリアとしては、

・助手
・助教授
・講師
・准教授
・教授

の順番でポストが上がっていくのが一般的です。

しかし、自分の希望通りに上の役職に上がれるわけではありません。上のポストに空きが出なかったり、ポジション自体の募集が少なかったりと、いつどのようなポジションにつけるのか予想が立てられない部分が大きいです。そのため、キャリアの見通しの立ちやすい一般企業への転職を検討する場合もあるでしょう。

大学教員から転職するメリット

では、大学教員から転職するメリットはどのような点にあるのでしょうか。ここでは、3点に絞ってお伝えします。

年収が上がる可能性がある

まず、大学教員から一般企業に転職すると年収が上がる可能性があるという点です。大学教員として得た専門的な知識やスキルを活かした転職ができれば、高い年収や安定した給与が手に入るケースもあります。

チャレンジしやすい環境に移れる

大学教員から一般企業に転職すると、チャレンジしやすい環境に移れる場合があります。一般企業では、大学教員と比べて結果を求められることも多いです。ここで言う結果とは、主に売上などの業績のことです。実力次第でいくらでも結果を出せるので、チャレンジ精神が旺盛な人にとっては楽しく働けるでしょう。

昇進できる可能性がある

一般企業では、業務であげた成果が昇格・昇給に繋がるケースもあります。大学教員時代、研究結果やポストの空きなどに左右されて昇給・昇進できずにいた人は、実力に応じた評価が得られる一般企業のシステムが合うかもしれません。

大学教員から転職するデメリット

大学教員からの転職にはデメリットもあります。大学教員職と一般企業との違いにフォーカスし「結果を残す必要がある」「研究以外の内容も昇進に関わる」という2点をお伝えします。

結果を残す必要がある

結果で評価されるということは、逆に言えば「結果を残さなければ評価が上がらない」システムだということでもあります。成績のノルマがあったり、利益を上げる必要があったりと、研究で成果を出すのとはまた違ったプレッシャーを背負うことになるでしょう。目標に向かって、計画的に動くスキルが求められます。

研究以外の内容も昇進に関わる

研究の成果以外の業務も昇進に関わる場合があります。例えば、チームや部下をマネジメントする能力、研究成果を企業の利益につなげるスキルなどです。仕事に求められるスキルや出すべき結果が違うので、自分に合っているのかを検討しておく必要があります。

大学教員から転職したいと思ったら

大学教員から転職したいと思ったらまずはどのようなアクションを取ればよいのでしょうか。今回は3つのパターンをご紹介します。

自己分析をして適性を知る

自己分析をして、自分の強みや今あるスキルを棚卸ししてみましょう。自己分析の結果を踏まえ、キャリアの悩みは大学教員からの転職で解決するのか、一般企業の働き方は自分に合っているのかを検討しておくのがおすすめです。

転職エージェントに登録する

転職活動をスタートするにあたって、転職エージェントに登録しておきましょう。一般企業の採用は大学教員のものとは対策のポイントも違います。業界について学びつつ、転職先を絞るとよいでしょう。

キャリアカウンセリングを受けてみる

「自分のスキルや強みがわからない」「本当に大学教員から転職して大丈夫?」
そんな風にお悩みの方は、まずはキャリアカウンセラーのキャリアカウンセリングを受けるのがオススメです。キャリアカウンセラーは、国家資格を持つキャリアのプロ。あなたのキャリアのモヤモヤに寄り添います。

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この記事を書いた人

2児ママ× 元国語教員×ライター。私立中高一貫校講師→公立中正規教員→私立高校講師×ライターを経て、2023年フリーランスに転職。持続可能に「好き」を楽しむ生き方を目指して活動している。5歳・3歳兄弟を育児中。趣味は手帳を書くこと、専門は古典文学。

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