転職の軸の答え方|面接で答えるポイントや作り方、4つの具体例を解説

転職面接で必ずと言っていいほど聞かれる「転職の軸」。今まで転職の軸を考えたことがない人や、面接に慣れていない人にとっては、どのように答えればよいかわからず、不安になるのも無理はありません。

本記事では転職の面接で、軸を聞かれる理由や、答え方のポイントをお伝えします。

目次

面接で聞かれる「転職の軸」とは?

面接で聞かれることの多い「転職の軸」ですが、そもそもどのようなものかを解説します。

転職の軸とは転職で譲れない条件のこと

転職の軸とは、転職において「譲れない条件」のことをいいます。自分にとって本当に大切なことや理想の働き方が、転職軸です。例えば、自分の家族や時間を大切にしたいと思うなら、働く場所や時間、給与などがその軸になるでしょう。

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転職の軸を面接で聞かれる理由

転職軸を面接で聞かれる理由を解説します。

転職で何を大事にしたいのかを理解したいから

転職面接で採用担当者が転職軸を聞く理由は、「その人材が転職で何を大事にしたいのかを理解したいから」です。

転職軸を理解することで、自社や求人ポジションへのマッチ度を知ることができます。

それはつまり、入社後の活躍の予測や、内定辞退・早期離職を防ぐことに繋がります。

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面接対策だけじゃない!転職の軸が重要な理由

転職の軸を持つことで、自分の望む仕事や職場をより明確に見つけることができます。そして、自分に合った転職先を見つけることで、心地よく、充実した毎日を送ることができるかもしれません。

つまり、転職の軸は、自分の幸せや満足感を大切にするための、大事な指針なのです。

転職の軸の具体例4つと面接での答え方のコツ

転職軸の具体例4つと、面接での答え方のときのコツを解説します。

転職軸の例と答え方①:仕事内容

仕事内容は、よくある転職軸です。しかし、仕事内容は職種だけではありません。

例えば「営業職」の場合は「今まで扱ってきた有形商材ではなく、無形商材の営業にチャレンジしたい」、「定型的な商材を売るのではなく、顧客の課題に合わせた提案営業をしたい」などが、仕事内容を転職軸にした答え方の例です。

面接で伝えるときのポイントは、求人内容をよく見て、理解してから答えることが重要です。

転職軸の例と答え方②:キャリアアップ(収入・ポジション)

転職軸の例にキャリアアップがあります。キャリアアップとは、収入を上げたり、役職などのポジションを上げたりすることです。よくある転職軸ですが、面接での答え方には注意が必要です。

キャリアアップだけを面接で伝えると「もっと高い年収の求人があったら辞退されてしまうのではないか」や、「収入面や役職など、自分の利益しか考えていない」と思われてしまう可能性があるからです。

応募先企業に対して、キャリアアップをするに足る価値提供ができることや、キャリアアップ以外にも魅力に感じていることなどを伝えられるか、がポイントになるでしょう。

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転職軸の例と答え方③:就業環境・働き方・福利厚生

就業環境や働き方、福利厚生は、転職軸としてよくある例です。例えば、フレックスタイム制を敷いていることやリモートワークができること、有給休暇が取りやすいことなどが挙げられます。これらの転職軸は面接での答え方に工夫が必要です。

キャリアアップの転職軸と同じく、「自分の得られる利益のことしか考えていない」「働き方や福利厚生だけを魅力に感じている人と一緒に働きたくない」といった良くない評価をされる可能性があるからです。

応募先企業の事業内容や商材、企業理念などへの共感や、自分が提供できる価値にも重点を置いて、伝えられるようにしましょう。

転職軸の例と答え方④:企業理念(ミッション・ビジョン・バリュー・パーパス)への共感

企業理念や、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)、企業のパーパスなどへの共感は、転職軸の例の1つです。これらの理念は、企業が大切にしていることなので、応募者が大切にしていることに関連があったり共感を持っていたりすれば、採用担当者としては入社後に意欲的かつ長期的に働いてくれるイメージが湧くでしょう。

面接での答え方のポイントは、「なぜ共感しているか」の根拠やエピソードに信憑性があるか、です。単純に「御社のパーパスに共感した」だけだと、信頼性に乏しいと感じられる可能性があるので注意してください。

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転職軸の作り方!手順5ステップ

転職軸はどうやって作れば良いのでしょうか。ここでは自分にとっての転職の軸の作り方を5ステップで紹介します。

転職軸の作り方①キャリアビジョンを作る

転職軸を作るうえで、ベースになる部分がキャリアビジョンです。キャリアビジョンとは、将来の自分の仕事や働き方についての夢や目標のこと。

言い換えると、キャリアにおける将来のありたい姿です。どんな仕事に就きたいのか、どんな風に成長していきたいのか、はたまたライフの観点からどのような生活を送っていたいのか等を考え、ビジョンにすることです。

自分の好きなこと、得意なことを考えながら、将来の自分のありたい姿を明確にしてみてください。

転職軸の作り方②転職する理由を明確化する

次に、転職で本当に叶えたいことを洗い出していきます。転職しようと思った理由や、現職や今までの職務経歴での不満を書き出せるだけ書き出してみてください。

たとえば、「給料が低い」「職場の人間関係が嫌だ」「しっかりと評価してもらえない」「上司のマネジメントスタイルが合わない」といったものです。ここのステップで抜けもれなく、網羅的に書き出すことが重要です。

そのため、不満という視点だけでなく、「こうだったら良いな」「理想はこんな職場だな」というポジティブな視点からも書き出せるようにしましょう。自分ひとりで考えるだけでなく、書籍を読んだり、友人・知人などと話したりすることで、新たな気づきも得られるでしょう。

不満として書き出した転職理由は、「給料が低い」を「しっかり評価される職場で頑張って、収入を増やしたい」、「職場の人間関係が嫌」を「みんなと自由に話せる明るい職場で働きたい」など、ネガティブなものからポジティブなものに変換します。

ここで書き出した転職理由は、面接で聞かれたときに答える内容としても、活用することができるでしょう。

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転職軸の作り方③転職理由の優先順位をつける

転職理由を洗い出したら、それを優先順位順に並べ替えてみてください。

転職で叶えたいことがたくさんある場合、全部を満たす求人を探そうとすると選択肢が少なくなってしまい、転職活動が長引いたり、決まりづらくなったりする恐れもあります。

そうならないために、書き出した転職理由の中からステップ①で作ったキャリアビジョンとも照らし合わせて優先順位をつけます。優先順位の高い上位3位くらいまでを転職の軸として、仮置きしましょう。

転職軸の作り方④転職市場でニーズ調査をする

転職理由の優先順位付けやキャリアビジョンを整理したら、次は転職市場の情報を集めて、転職軸を微調整していきます。

転職軸やキャリアビジョンが叶えられる業界や仕事、企業にはどんなものがあるのか、自分の経験や得意なこと、持っているスキルが、転職市場でどの程度ニーズがあるのか、どのくらいの市場価値(年収や求人数等)があるのかをリサーチします。

リサーチしていく中で、希望に合う企業がほとんどない場合は、方向性を微調整していくことも重要。

前段のステップで考えた転職の軸やキャリアビジョンに凝り固まることなく、転職市場のニーズに合わせて柔軟に変化させていくのがこのステップです。

転職軸の作り方⑤転職の軸を決定する

最後に、前段の4ステップで明らかにしてきた転職の軸の候補から、本当に重要と感じるものを2〜3つピックアップし、転職の軸を決めます。

ポイントは、いま目の前のことだけで決めるのではなく、中長期的なキャリアビジョンにも照らしたうえで、重要なものを転職の軸にすること。

現職に不満があって転職を考えているときは特に、視野が狭く、近視眼的になりがちです。この転職軸の作り方の手順を踏み、中長期的な視点で転職の軸を決めることができれば、将来的に後悔することのない転職につながるでしょう。

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この記事を書いた人

国家資格キャリアコンサルタント。元お笑い芸人。夢を諦め、人材系企業に入社。紆余曲折ありつつも5年ほど支社長として従事し、述べ5000人のキャリア支援の実績あり。
現在は、人事・HR領域の事業を展開している企業で事業企画、新規事業、人事領域の研究などに従事。
その傍ら、個人事業主としてSEOライターや講師業、キャリアコンサルタントなどの活動もし、パラレルキャリアを体現している。

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