転職の軸を「成長」にするのはNG?伝えるときの注意点とポイント【例文付き】

面接や選考書類で転職の軸を「成長」にすることに不安を感じていませんか?応募者を選考するとき、転職の軸は企業が重要視する部分でしょう。転職の軸の伝え方次第で、採用不採用が大きく左右される可能性もあります。

本記事では、転職の軸を「成長」に置く際の注意点やポイントを例文付きで解説します。

目次

転職の軸を「成長」と答えるのはNG?

転職軸を「成長するため」と面接などで伝えるのは問題ないのかを解説します。

転職の軸が「成長」でもNGではないけど企業への貢献が前提

転職軸が「成長」であっても、大きな問題はありません。しかし、それだけでは応募先企業や採用担当者に良くない印象をもたれる可能性も拭えません。なぜなら、会社は「応募者を成長させる」ために採用するわけではないからです。

前提として、「企業に貢献したいこと」「事業を成長させたいこと」があることが、転職軸に自己成長を置く場合の重要なポイントになります。

自己成長を軸にすれば熱意ややる気を伝えられる

成長を転職軸に置くことには、メリットもあります。成長を望んでいる人材は、「熱意」や「高いモチベーション」を持って、業務に取り組み、また自己啓発にも励むでしょう。日本は、アジア14カ国の中で最も大人が学んでいないという調査結果もあり、これは見方を変えれば成長への意欲が低いともみてとれます。

成長を転職軸にした人材は、自発的に学ぶことができる貴重な人材として、面接でも良い評価を受ける可能性があります。

参考:“APAC就業実態・成長意識調査(2019年)”.パーソル総合研究所.
https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/data/apac_2019.html,(参照 2024-02-29)

転職の軸が「成長」の場合の伝えるときのポイント3つ【例文付き】

転職軸を「成長」にする場合に、面接等でそれを伝えるときのポイントを3つ、例文付きで解説します。

「成長」と「自分の強みや実績」を併せて伝える

転職軸を成長と答えるときのポイントとして、自分の強みや実績を併せて伝えることがあります。そうすることによって、応募先企業へ自分が提供できる価値のアピールができるからです。以下に例文を記載します。

例文

私の転職の軸は、営業職としてのキャリアを高められることです。

現在は中小企業で営業職として働いており、主に地域内の小規模な顧客との取引が中心です。
営業としての経験は積んでいますが、やはり規模の大小によって制約があります。

それでも、幅広い顧客との取引を通じて、営業スキルやコミュニケーション力を磨くことができました。
御社に転職することで、より大規模な顧客との取引やプロジェクトに関わり、リーダーシップやマネジメント力を高めていきたいと考えています。

御社の営業部に興味を持っておりますので、そのチームに加わるために努力を重ねたいです。
2年後を目標にチームリーダーをお任せいただけるよう、また5年後には営業マネージャーとして活躍できるよう、努力を惜しまない所存です。

私のキャリアビジョンを実現できる環境が御社にあると確信し、志望いたしました。

「成長」と「企業や事業の成長」を連動していることを伝える

転職軸を成長と答えるとき、企業や事業の成長と自己成長を連動させながら伝えるのもポイントの1つです。そうすることによって、応募先企業へ企業への貢献や、事業成長が前提と考えていることのアピールができるからです。以下に例文を記載します。

例文

私の転職の軸は、会社や事業を成長させることです。

私は現在、不動産営業に従事しております。
お客様への最上のサービス提供に専念し、物件の視察前に情報を提供するプロセスを経ることで、顧客満足度の向上に貢献しました。

しかしながら、現在の職場では再契約の機会が限られるため、継続的なサービス提供が難しい状況です。お客様との信頼関係を築ける環境でキャリアを発展させたいと考え、転職を決断しました。

御社では、保険商品の契約前にお客様に対して専門的なアドバイスを提供する「相談サービス」を実施しています。保険商品の販売に加えて、お客様の声に耳を傾ける御社の姿勢に感銘を受けました。

私が現職で培ってきたサービス志向を活かし、御社でさらに成長させることで、お客様との強い信頼関係を築き、顧客満足度を追求することで、御社の発展に貢献したいと考えております。

「成長」と「企業の求める人物像」がマッチしていることを伝える

転職軸を成長と答えるときのポイントの1つに、企業が求める人物像とマッチしていることを伝えることがあります。以下に例文を記載します。

例文

私の転職軸は、今まで大切にしてきた「顧客に満足していただけるサービス」をより高められることです。

現在のコールセンターでの経験を通じて顧客満足の重要性を理解し、日々の業務に努めてまいりました。
しかし、現在のコールセンターでは、事業の内容からも顧客満足よりも応答件数や対応速度が重要視されており、私がさらにスキルアップしていきたい「顧客に満足していただけるサービス」とは方向性が異なることにギャップを感じておりました。

そのような中、御社の募集要項には「顧客の満足」を最重要視している旨の記載を拝見しました。
御社での新しい挑戦を通じて新たな業務やスキルに取り組むことで、さらに自己成長し、御社に貢献したいと考えています。

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この記事を書いた人

国家資格キャリアコンサルタント。元お笑い芸人。夢を諦め、人材系企業に入社。紆余曲折ありつつも5年ほど支社長として従事し、述べ5000人のキャリア支援の実績あり。
現在は、人事・HR領域の事業を展開している企業で事業企画、新規事業、人事領域の研究などに従事。
その傍ら、個人事業主としてSEOライターや講師業、キャリアコンサルタントなどの活動もし、パラレルキャリアを体現している。

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