転職のやり方で30代が押さえるべき要点は？準備から退職までの流れを解説

転職を検討してはいるものの、やり方がわからずスタート地点に立てないと悩む方もいるのではないでしょうか。転職を成功させるためには、やり方を順序立てて進めていくのが大切です。

入社後のミスマッチ防止や現職を円満退職できるよう、やり方を押さえましょう。本記事では、転職のやり方で30代が押さえるべき要点をステップ別に紹介します。

準備から退職までの流れやポイントがわかるので、転職活動のやり方にお悩みの方は参考にしてください。

転職のやり方で30代が押さえるべき要点をステップ別に紹介

転職のやり方で30代が押さえるべき要点を、ステップ別に紹介します。まずは、転職活動の流れを理解しましょう。

1.転職活動のスケジュールを計画する

転職活動をはじめる前に、まずは準備期間から退職までのスケジュールを立てましょう。30代は、中堅ポジションとして責任のある仕事を抱えている傾向です。

計画をしっかり立てないと内定をもらっても退職できなかったり、面接の日程があわなかったりとまわりに迷惑をかけてしまいます。

30代が転職活動をはじめてから退職までにかかる平均期間は、下表の通りです。

（単位：％）

	1ヶ月未満	1ヶ月以上3ヶ月未満	3ヶ月以上6ヶ月未満	6ヶ月以上9ヶ月未満	9ヶ月以上1年未満	1年以上2年未満	2年以上	転職活動期間なし	不明
30～34歳	14.6	26.8	19.4	6.4	2.7	5.2	1.0	23.4	0.3
35～39歳	17.9	30.0	14.8	7.1	3.4	3.7	1.3	21.1	0.6

引用：厚生労働省｜令和2年転職者実態調査の概況

30代の転職活動期間は、1ヶ月以上〜3ヶ月未満がもっとも多いことがわかります。とはいえ約1割の人は6ヶ月以上かかっていると回答しているため、転職が長引く可能性を考慮して計画を立てるのが大切です。なお、活動スケジュールは自身が定めた退職時期から逆算して立てましょう。

2.事前準備をはじめる

計画的に転職活動を進めていくためには、入念な準備が必要です。転職活動をスムーズに進められるよう、求人に応募する前に下記の準備をはじめます。

• 転職する必要性
• 今の職場状況
• 自己分析
• キャリアの棚卸し
• 条件の優先準備
• 求人情報の収集
• 企業研究

30代は即戦力を求められるため、自己分析により強みや特性を洗い出します。転職準備期間は、だいたい1〜2ヶ月ほどです。

3.求人に応募する

準備ができたら働くうえでゆずれない条件を明確にしたのち、希望条件にマッチする職場を探します。

応募先を選ぶ際、注目したいポイントは下記の通りです。

• 業界・職種
• 業務内容
• 雇用形態
• 必要最低金額
• 勤務時間
• 休日
• 通勤時間
• 社風
• 企業が求める人物像

希望条件に完全一致する職場を見つけるのは難しいため、希望条件に順位をつけましょう。転職後のミスマッチを防げるよう、自分の特性を活かせる職場を探すのがおすすめです。

応募する求人が決まったら、書類を作成します。求人応募から書類作成までにかかる期間は、だいたい2週間ほどです。

4.面接対策をする

書類選考に通過したら、面接の準備をはじめます。企業ごとに面接対策をする必要があるため、ホームページやSNSなどをチェックして企業理解を深めるのがポイントです。

面接対策として、下記の準備をはじめましょう。

• 基本的な質問の回答を考える
• 自分の言葉として伝えられるように練習する
• 質問の意図を汲み取る訓練をする
• 面接時のマナーを見直す
• 逆質問を考える

パートナーに模擬面接をお願いして、笑顔や声のトーン、話すスピードなどを練習するのがおすすめです。選考から面接対策、面接までの期間は2週間～1ヶ月ほどを目安に進めていきます。

5.内定をもらったら退職手続きをする

内定通知を受けたら、まずは現職の上司に相談のうえ退職日を決めてください。退職日を決める前に入社日を伝えてしまうと、万が一退職できなかった場合、転職先に迷惑をかけてしまうためです。

30代は責任のある仕事を任されている場合があるため、しっかり引き継ぎできるよう退職日はきちんと決めましょう。内定から退職手続きまでの期間は、早くて1ヶ月ほどです。

30代が転職するときに注意したいこと

入社後に後悔しないよう、30代が転職するときに注意したいポイントを解説します。転職に失敗しないためにもチェックしていきましょう。

企業の求める人物像にマッチしているか見極める

強みやスキルがあっても、求人欄などに記載されている人物像にマッチしていなければ、内定をもらえない可能性があります。企業は入社後のミスマッチを防げるよう、求める人物像を設定しているためです。

例えば、求める人物像にリーダーシップ力と記載されている場合、企業は問題解決に向けて率先して行動する人材を求めていることになります。指導経験やリーダー経験がないと、入社後ミスマッチにつながるケースが生じてしまいやすいでしょう。

ゆずれない条件は面接で必ず伝える

入社後に求人内容と相違がないよう、面接時にゆずれない条件を伝えるのが大切です。仕事と家庭を両立する30代の女性にとって、勤務時間や休日は重視したいポイントと言えます。

求人内容に「残業ほとんどなし」と記載されていても、30～1時間ほどの残業が発生する可能性も考えられます。入社早々、残業できないと切り出すのは至難の業です。

気まずい思いをしないためにも「保育園のお迎え時間が5時までなので、残業は難しいです」など、ゆずれない条件をはっきり伝えましょう。

入社日は慎重に決める

内定通知が届くとうれしさのあまりすぐに入社したくなりますが、安易に入社日を回答しないよう注意が必要です。現職を続けながら転職していた場合、入社後に退職手続きをしなければなりません。

例えば、転職先に入社時期を1ヶ月と回答しても引き継ぎ内容により、1ヶ月で退職できない可能性もあります。入社時期をずらしすぎてしまうと内定取り消しになる場合もあるため、入社日は身長に決めてください。

30代女性の転職によくある悩み

30代女性が転職するうえで悩むポイントを紹介します。転職活動をはじめる前に、悩みを解決しましょう。

30代の転職で未経験業種は厳しい？

未経験歓迎の求人もありますが、30代になると未経験からの転職は難しい傾向です。30代では即戦力を求められるため、未経験業種の難易度は上がります。

未経験業種に応募する場合、自分の経験がどう活かせるかを明確にしてからアピールするのがポイントです。

未経験業種にチャレンジしたい方は、アルバイトからはじめて正社員登用を目指すと採用のハードルが低くなる場合もあります。ただし、正社員登用は一定期間の勤務が条件となるため、正社員になるまでにある程度の時間を要します。

転職したいが30代女性でスキルがないと難しい？

専門的なスキルがなくても、ポータブルスキルを強みとしてアピールできます。ポータブルスキルとは、職種や業界問わず活かせるスキルのことです。

どのような業務にでも活かせる汎用性の高さが特徴のため、自己アピールとして盛り込むのに適しています。

ポータブルスキル例は、以下の通りです。

• コミュニケーションスキル
• 課題解決スキル
• リスクマネジメントスキル

ポータブルスキルを見つけるためには、自己分析が重要です。

転職準備活動とはどのようなことをすればよいの？

30代が転職準備活動として実施した内容は、下表のとおりです。

（単位：％）

	職業能力を向上させるため公共の施設を利用した	資格、知識等を取得するために学校等へ通った	資格、知識等を取得するため通信教育等で勉強した	今の会社で役立つ資格・免許を取得した	就職ガイダンスや適性・適職診断を受けた	キャリアコンサルティングを受けた	産業・職業に関する情報等を収集した	その他
30～34歳	4.9	9.5	12.9	11.8	14.2	19.7	51.4	19.1
35～39歳	10.5	8.2	9.8	13.5	10.2	13.9	43.0	25.2

引用：厚生労働省｜令和2年転職者実態調査の概況

30代は産業や職業に関する情報収集をしている方が大半を占めており、次いでキャリアコンサルティングを受けたという回答が多く見られました。

キャリアコンサルティングは個々にあったキャリア形成を支援することで、キャリアカウンセリングとほぼ同義語として扱われています。

キャリアカウンセリングでは、自己分析から仕事選びの軸となる自分の特性がわかるため、最適な仕事内容を見つけられます。自己分析のやり方や自分に適した仕事がわからない方は、キャリアカウンセリングを利用するのがおすすめです。

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