育休明けに復帰したくない?復職か転職か決める前に大切なこと
「育休明けに今の職場に復帰したくない」
「このまま退職して、新しい会社に転職できないかな」
育休・産休明けの仕事復帰を前にして、こんなふうに感じている方は多いのではないでしょうか。
保育園への入園が無事に決まりほっとしたのも束の間、かわいい我が子と離れたくない気持ちが湧いてきた。育児の大変さを痛感したからこそ、以前のように仕事をしながら子育てに家事もこなせるかという漠然とした不安感。
理由はさまざまですが、大切なのは一時的な感情で決断せず、冷静に自分の気持ちと向き合うことです。
あなたはどれ?育休明けに復帰したくない5つの理由と対処方法
まずは、育休明けに今の職場に戻りたくないと感じる要因を探ってみます。「なんとなく」や「ただ漠然とモヤモヤする」という状態では、正しい判断はできません。人によって要因は1つではないかもしれませんので、複数に当てはまる場合にはどれが一番しんどいかを特定しましょう。
理由① 子どもといる時間を最優先したい!
育休中はほとんどの時間を子どもと一緒に過ごすため、我が子への愛情と愛着が深まっていきますよね。保育園に入ると子どもと一緒の時間は少なくなるので、「子どもと離れたくない!」という気持ちが芽生えるのも無理はありません。
しかし、子どもと離れたくないという気持ちが強すぎるあまり、自分の中長期的なキャリアの選択肢や可能性に対して盲目的になってしまっているかもしれません。この気持ちが強い時には、どういった「ライフキャリア」(理想的な働き方やどんな生き方をしたいかなど)を実現したいのか、自分の理想とする「子どもに寄り添った状態」とはどんな状態なのかを今一度考える時間をつくりましょう。
理由② 子育てと仕事の両立ができなそう
育休中は、子どもの世話と家事だけでも1日が一瞬ですぎていくと感じる方も少なくないでしょう。職場復帰すると、仮に時短勤務だとしても1日に6〜7時間程度は仕事をする時間が増えます。
1日は24時間しかないのに、仕事に家事に育児のすべてを両立できるのだろうか…と不安な気持ちになるのは自然なことです。「職場に復帰した先輩を見ていると辛そう」「会社に理想となる人がいない」といった理由もよく聞かれます。
しかし、両立の仕方は1つではありません。自分で理想を描き、自分らしい両立のスタイルを見つけることが大事です。
「すべてを完璧にこなさなければいけない」、「自分一人の力でがんばらなきゃいけない」と思い詰めず、家族や友人など周囲の協力を得ることも想定しておくと少し気持ちが楽になりますよ。
理由③ ブランクがあるので以前のように仕事ができるか不安
産休と育休を合わせると、おおよそ1年半〜2年程度の期間、職場を離れることになります。その間をブランクと感じ、復帰後に以前とまったく同じように働けるか自信がないという声もよく聞きます。
またあなたが育休を取得している期間に、同期や同僚たちがどんどん経験を積んでいることに対して焦りを感じることもあるかもしれません。
職場復帰後にいきなり「以前と同じように成果を出さなきゃ!」と自分を追い込む必要はありません。また、産休中にキャリアが中断されるわけではなく、育児をする中での経験も仕事の進め方や対人関係に生かせることもあります。少しずつ仕事の勘を取り戻し、自分らしい貢献方法を見付けていくことが大切です。
理由④ 会社から不本意な形で異動や減給を言い渡されている
原則として育休前と同じ条件やポジションでの復帰が基本となります。ただし、会社との話し合いの中で、
- あなたと会社の双方にとってメリットのある形での異動
- 時短勤務に切り替えることによる減給
とすることも事情によってはあり得ます。
しかし注意すべきは、あなたの意志に反した形で異動や減給を言い渡されるケースです。実は育児休業を取得したことを理由に賃金を下げることは男女雇用機会均等法の「不利益取扱い※」に該当します。
万が一、会社側から異動や減給を言い渡されたとしても、すぐに退職するのではなく、一度上司や人事担当者と話し合いの場を設けましょう。
※「不利益取扱い」について、詳細はこちらをご参照ください(出典元:厚生労働省HP)
理由⑤ 長時間労働が評価される会社の風土に嫌気がさした
働き方改革が進む昨今ですが、まだまだ「成果」より「働いた時間の長さ」が評価される企業が多いのが実情です。
そのような風土や価値観が強い会社に勤務していると、育休明けで時短勤務をした場合、成果を出しても、なかなか評価されないのでは?と不安になりますよね。
ただし会社の風土や評価制度などはその時代に合わせて徐々に変わっていきます。あなたが育休で職場を離れている間にも、在宅勤務が使えるようになった等何か変化が生まれているかもしれません。まずは決めつけずに、過去に育休取得した同僚たちがどんなふうに働いているのか、正当に評価されているのかなども含めてリサーチしてみましょう。
育休中に退職・転職する4つのリスク
ここまでは産休・育休から職場復帰したくない理由とその対処法をご紹介してきました。
ここからは、現在の職場に復帰しないで育休中に退職・転職することによるリスクとデメリットについて触れていきます。「とにかく辞めたい!」という気持ちだけで動いてしまうと、後々後悔するなんてこともありますので必ずチェックしておきましょう。
リスク① 育児休業給付金などの支援が受けられなくなる可能性も
「育児休業給付金※」は雇用保険の制度で、育児休業終了後の職場復帰を前提とした給付金です。育休中に今の職場を退職する場合は支給は終了となります。
育児休業給付金は、育休開始から180日間までは給与の67%相当が支給される制度なので、これがなくなると家計に及ぼす影響も大きいですよね。
ちなみに、退職してもそれまでに給付された分についての返金は不要ですが、退職や転職を検討する際は家計への影響も考えましょう。
※育児休業給付金について、詳細はこちらをご参照ください(出典元:厚生労働省HP)
リスク② 現在の職場と揉めるリスクがある
意外と盲点になりがちなのが、現在の職場との関係悪化です。
育休の制度は会社に復帰することを前提としています。会社側も育休期間終了後にあなたが戻ってくることを織り込んで組織体制や採用活動を行いますので、復帰直前に退職することを告げれば多大な迷惑がかかります。
なんとか会社との折り合いがついたとしても、上司や同僚、人事などはあなたに対して良い印象を持たずにお別れすることになるでしょう。
最近では中途社員の採用を検討する際、候補者の前職に勤務態度や人物像を照会する「リファレンス・チェック」を行う企業も増えているので、こうしたシコリを残すことが、後々のキャリアに影響してしまうリスクも理解しておきましょう。
リスク③ 保育園の入園が難しくなる
育休中に退職または転職する場合、仮に保育園への入園が決まっていても入園不可となってしまう場合があります。また、下の子の育休中に保護者が転職したら、上の子が退園させられてしまったというケースもあります※。
自治体によって対応方針が異なるので、あなたが住んでいる地域の保育園入所条件をしっかり確認しておきましょう。保育園に入れなくては、そもそも転職どころではなくなってしまいます。
リスク④ 転職しない場合、家庭の収入源が減る
「育休明けに復帰したくない!」という衝動に駆られて、転職活動もせずに退職する場合には注意が必要です。
前述の通り、育児休業給付金は雇用保険の制度なので、現在の職場を退職すると給付は打ち切りとなります。さらに転職の目処がないとなると、あなたの収入が実質ゼロになってしまいます。
パートナーにも事前に状況を説明して理解を得た上で退職の段取りを進めましょう。
やっぱり復帰したくない!そんな時の5つの選択肢
これまで産休・育休中に退職または転職するリスクとデメリットについて説明しました。そういったポイントも考慮した上で、職場復帰しないという選択をすることもあると思います。
ここでは「やっぱり復職したくない!」という際に検討できる5つの選択肢をご紹介します。ぜひ参考にして前向きなキャリアの選択にお役立てください。
選択肢① 上司や会社に相談する
育休明けに復帰したくない理由が職場の制度や風土に関することであれば、職場で仲の良い同僚や、上司に相談してみるのがオススメです。「きっとこうだろう」「どうせダメと言われる」と決めつけず、まずは希望を伝えてみましょう。
同僚が出てきやすいお昼時にランチして近況報告をしながら、会社の復職者の状況を聞けば、両立のイメージがわくでしょう。また、就業時間や在宅勤務制度など制度についても、相談したら柔軟に対応してもらえたという事例もあります。子連れで外出が難しければ、web会議を利用するのも手です。
選択肢② 自己分析してみる
「自己分析」というと就職活動の時にやるものというイメージが強いですよね。最近では、大人になってから転職活動時に自己分析する人が増えています。
特に30代〜40代はキャリア的にも”脂がのってくる”時期ですが、同時に結婚や出産、育児などプライベートでも何かと大きな転機を迎えるタイミング。
育休中はこれまでのキャリアを棚卸しするとともに、それを踏まえて今後どういう生き方/働き方を実現していきたいのか? 改めて自分と向き合い、中長期的な人生設計を描くのに最適なタイミングです。
自己分析を通じて自分のキャリア軸がはっきりするので、その場の感情に流されずに復職か転職かを冷静に判断できますよ。
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選択肢③ 育休期間を利用して副業してみる
働くことのワクワク感や充足感を久しぶりに体験することで、職場復帰への意欲が高まることもあります。
育休中なのでフルタイムは無理でも、週1日(8時間〜10時間程度)くらいの時間をつくって副業してみるのはいかがでしょうか。短い時間でも仕事の感覚を取り戻すきっかけになりますし、何より仕事を通じて誰かの役に立って感謝されることは嬉しいですよね。
また副業をきっかけに、現職復帰のモヤモヤが消えたという人もいます。
選択肢④ 転職する/働き方を変える
自分のライフキャリアの理想像をしっかりと描き、現職ではそれが叶えられないことがわかった場合、育休明けに復職せず、新しい会社に転職する選択肢もあります。
一方、書類や手続きが煩雑などの理由で、育休中の人を積極的に採用したがらない企業もあることを理解しておきましょう。
また育休はそもそも復職を前提として取得するものなので、転職活動の面談でも「なぜ今、転職するのか?」を自分の言葉でポジティブに伝えられることが大切です。
自分の理想とする働き方によっては、正社員以外の働き方を模索することも検討できます。いくつかの副業を掛け持ちして働けばスキルアップにもつながります。自宅の近所でパートやアルバイト勤務をして時間は減らしつつキャリアを継続する手もあります。
選択肢⑤ 一度復帰してみる
復帰したくない理由が、やってみないと分からないことの場合、復帰してから考えるのも一案です。
不安な点をより具体的にしてから、その解消法を考えることもできます。また復帰してみると、意外と復帰前の心配は気にならなくなったという声もよく聞かれます。
もし職場に戻ってもモヤモヤが募るようであれば、その時点で改めてどうしたいのかを考えて手を打つのでも遅くはないでしょう。
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