時短?フルタイム?ワーママが復帰時に検討すべき3つのポイント

時短?それともフルタイム?ワーママが復帰時に検討すべき3つのポイント

働きながら子育てをするワーキングマザー(ワーママ)にとって、時短勤務制度は仕事と家事・育児を両立する上で欠かせない“生命線”だといえます。1日の労働時間が短くなるので、まだ幼い子どもとの時間を大切にできたり、家事をこなす時間を確保できるのが魅力。

一方、こんな疑問を持つ方も少なくないのではないでしょうか。
「時短勤務だと、フルタイムと比べて給料が減ってしまうのでは?」
「重要な仕事を任せてもらえなくなったり、管理職へ昇進が閉ざされるなど“マミートラック”に乗ってしまうのが不安…」

確かに、時短勤務には良い面と気をつけるべき面があります。そこで、この記事ではワーママが時短勤務を活用するメリットとデメリットを理解した上で、フルタイムか時短かを判断するためのポイントをご紹介します。

この記事を読めば、フルタイムにすべきか、はたまた時短勤務にすべきか、あなた自身のキャリアを選択する上で役立てることができるでしょう。

目次

時短勤務とは

そもそも「時短勤務制度」とは、会社が定めた所定労働時間を短縮して勤務することを指します。多くの企業において1日あたりの労働時間は7.5〜8時間(休憩1時間)に定められていますが、時短勤務の場合は原則6時間勤務となります。

「制度」という名称ですが、これは厚生労働省による「育児・介護休業法」で定められたれっきとした法律で、時短勤務制度の導入は企業に義務付けられています。そのため条件を満たしていれば、子どもが3歳になるまでは時短勤務を利用することができます。

また、最近では日本の会社でも働き方改革が推進されており、こうした影響もあって産休・育休明けのワーママが時短勤務で職場復帰するケースが増えています。

ワーママで時短勤務する3つのメリット

ただでさえ育児に家事、仕事で大忙しのワーママです。「1日が24時間じゃ足りない!」なんて叫びたくなることも多いでしょう。

そういう状況にいるわけですから、時短勤務でこれまでより2時間程度も就業時間が短くなることで、さまざまなメリットを享受することができますよね。
ここでは、時短勤務制度を利用するメリットについて触れていきます。

メリット① 子どもとの時間を確保できる

育休明けで職場復帰する時にも、まだ小さい我が子から離れることに後ろ髪を引かれる思いを経験した方も多いのでは?

時短勤務を利用する大きなメリットは、仕事の時間が通常より短くなることで子どもと過ごす時間をしっかり取れる点です。単語でも言葉を話せるようになったり、スプーンを使って自分で食事ができるようになったり。ふとした時に見られる子どもの成長の瞬間に立ち会いたい。

そう願うワーママにとって、時短勤務は使わない手はない制度といえるでしょう。
また、早めに帰宅することで、家で子どもの様子を観察する時間ももてます。子どもの体調が悪いときには早く寝かせるなど、調整ができることも大きなメリットといえます。

メリット② 家事との両立がしやすい

計算方法によって多少の違いはありますが、主婦の仕事を給与換算すると年収300万〜400万円にもなると言われています。もはや、フルタイムで働く人の給料と同じくらいの水準といっても過言ではありません。

つまり、家事だけでも相当の労働量や負担があるということです。パートナーと家事や育児を分担するにしても、かなりのハードワークであることがわかりますよね。

時短勤務をすることで、相対的に家事に使える時間が確保しやすくなります。本来仕事をしている2時間分を家事や育児にあてることができるのは大きいですよね。仕事終わりに保育園に子どもを迎えにいき、帰宅したら部屋に掃除機をかけ、洗濯物を片したり、夕食の準備……。

決して「ラク!」とは言えませんが、フルタイムで働く場合だと18時に仕事を終えて19時に帰宅したとすると、そこから上述した家事をすべてこなすわけですから、雲泥の差があります。

メリット③ 病院やスーパー、役所の窓口などに間に合う

生活に欠かせない施設は案外早く閉まってしまいます。病院や市・区役所などであれば、フルタイムで9時〜18時まで仕事をして帰宅する頃にはもう開いていないことが多いでしょう。

時短勤務であれば16時ごろに退社すれば、保育園に子どもを迎えに行った後に病院や役所に立ち寄ったり電話したりすることもできます。また子どもの体調が悪い時でも、不安なまま一夜を過ごすことも減りますよね。

スーパーについては、都会に住んでいれば夜遅くまで営業している店が増えているので時短勤務によって特段メリットを感じづらいかもしれません。ただし、フルタイムの仕事を終えてから食材を求めてスーパーに駆け込む人の“ラッシュ”に巻き込まれにくい、という点においては時短勤務のメリットと捉えられるでしょう。

また地方や郊外などの個人商店や地元のスーパーは早めに店を閉めてしまうこともあります。そういった地域に住んでいる方にとっては、時短勤務はありがたい制度です。

ワーママで時短勤務する3つのデメリット

ここまでワーママが時短勤務するメリットを解説してきました。
忙しいワーママにとって時短勤務は良いことづくめのように思えるかもしれませんが、実は注意すべきポイントもいくつかあります。

これ以降では、時短勤務を利用するデメリットについてもご紹介していきます。

デメリット① 給料が一時的に減る可能性がある

ワーママが時短勤務を検討する際、最も気になるのが「労働時間が短くなる=給料も下がる」かどうかではないでしょうか?

一般的な会社ですと、定められた所定労働時間分働くことを前提に給料が支払われます。そのため労働時間が短くなった分、給料も減ることが多いでしょう。

以前の所定労働時間が8時間、育休明けの時短勤務で6時間になったと仮定すると、給料は本来の年収の6/8相当になると考えられます。あくまで単純計算ですが、元の年収が500万円だったとすると、時短勤務期間中は375万円程度になるイメージです。

ただし、歩合制や裁量労働制(みなし労働制)を採用している会社で働いている場合、時短勤務を利用しても給料が減らない可能性もあります。なぜなら、どちらも「時間」ではなく「成果」に対して給料を支払う就労制度だからです。

このように、会社がどのような就労上の制度を採用しているかによって、時短勤務だからといって必ずしも給料や手取りが減るとは限りません。とは言ったものの、多くの日本の企業では労働時間分に対して給料が決定されているケースの方が多いので、自分がどちらなのかをしっかり把握しておきましょう。

デメリット②「マミートラック」に乗るリスクが上がる

「マミートラック(マミトラ)」とは、産休・育休から復帰した女性社員が重要な仕事を任せてもらえなかったり、出世や昇進コースから外されてしまうなど、キャリアアップを図ることが難しい状態を指します。

働き方改革が進んでいたり、女性が活躍しやすい風土や制度づくりに熱心な企業であっても、1人ひとりの事情や希望を聞かずワーママに対して一律に過剰な配慮をしてしまうことも。育休明けのワーママをマミートラックに乗せてしまう企業はまだまだ多いのが実情です。

産休・育休で仕事の最前線から離れていたブランクがあることに加え、時短勤務になることで早朝や夕方以降の会議に出られなかったり、重要なプレゼンの前にも残業できないなど、会社から見ると「責任の伴う仕事を任せにくい」と判断されてしまう。

結果として、意欲はあるのにサポート的な役割しか与えられなくて働くモチベーションが下がってしまうことにもつながりかねません。

デメリット③ 成果が出しづらい葛藤に悩む

自分の仕事に対して責任感があり、キャリアアップへの意欲が強いワーママほど、時短勤務になって成果が出しづらくなることへの不安感や焦燥感を感じやすいです。

1日あたり2時間ほど時短になると、1週間(5営業日)で見ると10時間も働く時間が少なくなります。育休前と同じ量の仕事をこなそうとすると、当然1つ1つの仕事をより速く終わらせなければなりません。スピードを意識するあまり質が落ちたり、簡単なミスを連発して自己嫌悪に陥る“負のループ”を経験するワーママも決して少なくないでしょう。

上述した「マミートラック」に乗りたくない気持ちが強いと、「成果を出して上司や同僚に認めてもらわないと!」と焦りに拍車がかかってさらに空回りしてしまう、なんてことも……。

たかが2時間、されど2時間。
時短勤務を利用するワーママの中には、この2時間に悩み、苦しんだ末に、キャリアアップを諦めたり退職するケースもあります。

「フルタイムvs.時短」を判断するための3つのポイント

ご説明してきたように、時短勤務にはメリットとデメリットの両面があります。

ここまで記事を読み進めてきて、
「一般論としてのメリット・デメリットは理解できたけど、自分の場合はどうすれば良いの?」
「メリットもデメリットもどちらも当てはまるから、結局どう判断すべきかわからない!」

このように感じていませんか?

これ以降で、フルタイム勤務か時短勤務か、どちらにすべきか判断するための重要なポイントを解説していきます。1つ1つのポイントについて、ご自身のケースに当てはめて考えてみてくださいね。

中長期的なキャリアビジョンを持つ

仕事に家事、育児と多忙極まりない日々を送るワーママにとっては目の前の現実に対応するのでいっぱいいっぱいで、将来のことなんか考える余裕がない、というのが本音ですよね。

一方、ライフプランとキャリアプランは切っても切り離せない関係にあります。今優先したいこと、3年後に優先したいこと、5年後に優先したいこと……。このように、ある程度具体的な生活がイメージできるくらいの将来像を描いてみましょう。

例えば、「この1〜2年は家庭と仕事のバランスを大切にしたいけど、3〜5年後については産休前のようにバリバリ働いて社内での出世や転職も含めたキャリアアップをはかりたい」。
このような場合、短期的には時短勤務を利用することでワークとライフのバランスを取る選択をしますが、スキルアップのために準備をしていく必要があります。

先述した通り、時短勤務を利用するデメリットとしてマミートラックに乗ってしまうリスクもあるため、近い将来にキャリアアップ・ステップアップを実現したいのであれば、上司にその希望や意欲を伝えるなど、逆算して早めに動くことが大切なのです。

世帯収入への影響を踏まえる

家族に子どもが加わることで、食費や日用品、保育費など普段の生活にかかる出費が一気に増えます。さらに結婚や出産を機に自宅や車を購入したとなれば、ローンの返済も乗っかってきます。

時短勤務を利用することであなたの給料の手取りが減った場合の家計への影響について、事前にパートナーと話し合っておくことが大切です。人によっては従来の年収から100万円単位で減収となる場合もあるので、時短勤務で給料がいくらになるのかをしっかり把握しておきましょう。

夫婦だけの時の感覚で外食したり、趣味にお金を使っていると、家計が赤字になってしまい貯金を切り崩さないと生活できない……なんてことも。

時短勤務にすることで生活が回らなくなってしまうのであれば、

  • パートナーと家事育児を分担し、フルタイムでの復帰を検討する
  • 時短勤務の給料で生活ができるよう、出費を減らす工夫をする

のいずれかを考えた方が良いでしょう。

所属する会社の就業ルールやサポート制度を調べる

産休・育休明けの社員をサポートする制度や柔軟に働けるような就業ルールの有無は、会社によってまったく異なります。
具体的には以下の3点について、今所属している会社にどんなルールや制度があるのか確認してみましょう。

①時短勤務の期限に関するルール
育児・介護休業法によると、企業に義務付けられている時短勤務の期間は「子どもが3歳になる前日まで」となります。それ以降も、小学校入学までの期間を「努力義務」と定義していますが、多くの企業では実質3歳以降はフルタイムに戻すことを前提としています。

ただし、企業によっては時短勤務の延長が可能な場合もあるので、まずは上司や人事部に聞いてみるのがおすすめです。

②在宅ワークなど柔軟な勤務体系に関する制度
コロナ禍の影響もあって、在宅ワーク/テレワークを導入する企業が増えています。もしかすると、あなたが産休・育休に入る前と現在とで就業ルールが変わっているかもしれません。

仮に在宅ワークが可能になっていれば、そもそも時短勤務を利用せずフルタイムで職場復帰できる可能性もありますよね。最近では働き方の柔軟性が生まれて育休復帰後からすぐにフルタイムでキャリアアップを目指せるケースも増えてきているので、要チェックです!

③女性社員向けのキャリア開発研修やセミナー
特に女性社員の比率が多かったり、ワーママ社員が活躍しているような企業では、女性社員を対象としたキャリア開発研修や、ワーママ社員同士の交流会などが定期的に開催されていることも。

こうしたイベントに参加して、先輩ワーママのリアルな体験談を聞いたり、自分のことを相談することで、時短が良いのかフルタイムが良いのか、判断する参考材料になります。

一番参考になるのは同じ会社の同僚の話ですが、もし会社でそういったイベントがなければセミナー告知サイトなどで「ワーママ」関連のイベントを見つけることもできます。

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この記事を書いた人

株式会社メルカリに新卒入社。プロダクトマネージャーとしてプロダクト改善に従事した後、D2Cスタートアップにて新規事業の立ち上げ、グロースを担当。その後eスポーツ領域のスタートアップを経て、2022年12月にプロダクトマネージャーとして株式会社fruorに参画。

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