育休中に転職を決断!「後悔しない選択」を続ける私のキャリア戦略【キャリアトレーナー 矢口】

育休中に転職を決断!「後悔しない選択」を続ける私のキャリア戦略

3年前、「17時にお迎えに来ないなら保育園に行かない」という子どもの言葉をきっかけにフリーランスになったキャリアトレーナーの矢口(やぐち)さん。

キャリアを歩む上で大切にしているのは「後悔しない選択をすること」だと話す矢口さんに、育休中に転職を決意したお話や、フリーランスになって感じた会社員との違いなどを伺いました。

今ならキャリアトレーナーに無料でキャリア相談ができます!記事の最後にも詳細を載せていますので、ぜひご覧ください。

目次

自己紹介

――まずは簡単に自己紹介をお願いします。

30代で、夫と小学1年生の息子の3人家族です。3歳から始めたバレエをきっかけに、学生時代はずっとダンス部に所属していました。今も趣味でダンスを続けています。

経歴は新卒でフィールドエンジニアを3年半、次の会社では育休を挟みながら5年間営業として働きました。復職と同時に転職をして、キャリアアドバイザーや事業企画を経験。コロナ禍をきっかけにミートキャリアで副業を始めました。

3年ほど前に会社員を辞め、フリーランスにキャリアチェンジ。現在はミートキャリアを含め7社と業務委託契約を結び、キャリアトレーナーやヨガ講師、カスタマーサクセスなどの仕事をしています。

エンジニアから営業への転身

――新卒でエンジニアになった経緯を教えてください。

メーカーに総合職として入社したところ、エンジニアに配属されたんです。理工学部卒だったので、できるだろうと思われたんでしょうね。でも大学でプログラミングの授業は受けていたものの、あまり得意ではなくて。

職場のメンバーも男性ばかり。女性は同期と先輩に1人ずついるだけでした。いろいろとどうなるんだろうな、と思いながらの社会人スタートでしたね。

――不安を抱えながらエンジニアとしてのキャリアが始まったんですね。実際に働いてみてどうでしたか?

思っていたよりもエンジニアの仕事は嫌いではありませんでした。でも、この仕事をずっと続けていくイメージは持てずにいましたね。フィールドエンジニアは、現地に行ってお客さんの話を聞きながら、最終的なシステム稼働に向けてプログラムを微調整していくような役割なんです。

エンジニアと営業の良いとこ取りとも言えますが、私にとってはどちらの経験も中途半端に感じてしまって。「私はこれができます」と言えるほど専門的なスキルが身についている気がせず、もやもやを抱えた状態でずっと働いていました。

――転職を考えたきっかけは何だったのでしょうか。

1人しかいなかった女性の先輩が退職すると聞いたことです。唯一の心の支えだった先輩がいなくなるショックから、その日の帰り道にエージェントに登録しました。

当時は25歳で、エージェントから「今の年齢なら未経験の職種にも挑戦できる」と言われたんです。それならせっかくだし違う仕事をしてみようと思ったのですが、エンジニア以外だと営業くらいしか知らなくて。じゃあ営業になろうかなと思い、転職活動を始めました。

――転職先を選んだ決め手と、実際に働いて感じたことを教えてください。

若いうちからマネジメント経験が積める環境だったことと、一般的な営業の仕事だけではなく、300人くらいの高校生に向けてキャリアの講演ができる機会があったことです。

未経験で飛び込んだ営業の仕事でしたが、私が仕事でやりがいを感じる瞬間はどの仕事でも同じだと気付きました。人の話を聞いて、それを形にしたり提案に落としたりといった仕事が好きなんですよね。それはエンジニアと営業で共通している部分だなと感じました。

――逆に、苦労した部分はありましたか。

私は自分を器用貧乏なタイプだと感じています。一通りのことに要領よく対応できるがゆえに、何か1つのことに対してがむしゃらに取り組むのが苦手なんですよね。目標達成のために泥臭く突っ走るような営業の仕方が、どうしてもできなかった。

でもある程度の成果は出せているため、周りからは期待をかけられてしまうんです。「あなたならできるだろう」と、今まで自社の商材を断り続けているお客さんから契約を取ってくるように言われたり。でも実際にはできないんですよ。周りの期待に応えられない自分が辛かったですね。

――ご自身の資質とのギャップに悩んでいたんですね。

そうですね。でも辛いだけではなく、学びもたくさんありました。特に今の仕事でも大事になるヒアリング能力は、この時期に養われたと思います。営業と言う仕事は、私という人間に全然興味が無い人に対して質問をしてニーズを引き出し、それに対して的確な提案をしなければならない。

そうすると、まずは相手に100%寄り添うしかないんです。1回目のアポで「この営業に相談してみよう」と思ってもらえるにはどうすればいいかを考えて準備したし、どうすれば心を開いて話してもらえるかもすごく考えるようになりました。

育休中に転職を決意した理由

――2社目で営業を経験した後、育休中に次の会社へ転職されました。どのような経緯だったのですか?

産休前は、育休が明けたら同じ会社に戻るつもりだったんです。でも出産を経て、そろそろ復帰に向けて保育園を探さなければならない時期になったとき、ふと考えたんです。「私にとって、子どもを預けてまでやりたい仕事なんだろうか。何か違うかもしれない」と。

そこでまずは転職の市場感を知ろうとママ向けエージェントに登録したのですが、求人紹介を断られてしまって。育休中の転職は厳しいです、と言われたんですよね。エージェントに言われると、「そんなものかな」と思ってしまって。

それで一旦転職は諦めて、復職しようと思いました。でも復職面談をしたときに、復職後は関東のどの地域を担当するかわからないと言われたんです。私は東京在住で、産休前は東京のお客さんを担当していました。でも復職後は東京以外になる可能性もあると言われて、それは無理だな、と。

やっぱり辞めるしかないかと考え始めたとき、友人に「うちの会社においでよ」と声を掛けてもらったのをきっかけに、転職を決めました。

――ミートキャリアにも、育休明けの復職を迷って相談に来られる人が多くいらっしゃいます。何かアドバイスはありますか。

抽象的ですが、後悔しない選択ができるとよいですよね。私は結果的に友人の紹介で転職を決めましたが、それがなくても会社を辞めたと思います。自分の生活が一番だから、それが成り立たないなら辞めるしかないと腹を括ったはず。

それで退路が絶たれたら、もう前に進むしかなくなりますよね。私のようにエージェントに育休明けの転職は難しいと言われて、どうすればいいかわからなくなっている人もたくさんいると思います。でも本当に無理なのか、自分の力で変えられる部分はないのかを考えてみてほしいんです。

例えば私の場合は、事前にシッターさんやファミサポの手配をして、保育園のお迎えや子どもの急な体調不良に対応できるよう備えました。もちろんすべて想定通りに進むわけではありませんが、最初から諦めるのではなく、可能な限り準備をしておくことで後悔のない選択ができるのではないかと思います。

コロナ禍にフリーランスへ転身

――フリーランスになったのはなぜですか?

子どもが2歳のころ、「17時までにお迎えに来ないなら保育園に行かない」と言うようになったんです。当時はコロナ禍で在宅勤務だったので、なんとか9時の始業に間に合うように保育園に送っていき、17時ギリギリまで働いてダッシュでお迎えに行って……という生活をしていました。でもこの生活をずっと続けるのは無理だと感じて、退職を決めました。

――会社員として転職するのではなく、フリーランスを選んだ理由を教えてください。

一番の理由は、会社員としてやり切った感があったからです。エンジニアと営業、キャリアアドバイザーや企画といろいろな仕事を経験してきましたし、これ以上会社員として働く気にはどうしてもなれませんでした。

それに副業を始めたことで、会社から仕事を割り振られるのではなく「私」という人間に直接仕事を頼んでもらえるやりがいを感じていた時期でもありました。この働き方をもっと極めたい、自分の名前で戦いたい、と思ったんですよね。

――フリーランスになって3年が経ちました。会社員との違いは感じますか。

会社員時代は上司との1on1があったので、定期的に自分を振り返る機会がありました。でもフリーランスは1人なので、自分で意識して振り返らないとあっという間に数ヶ月が過ぎてしまう。この数ヶ月間、何をしたのか全然覚えていない……となってしまうんです。

これはよくないと思い、今では毎月の振り返りをするようにしています。スプレッドシートにその月の売上と、1ヶ月の出来事を振り返って記録するんです。それを見ながら、来月はどう働くかを考えています。自分らしく働くにはどうすればよいか、私もまだ模索しているところですね。

矢口さんがフリーランスになられた頃(w/息子さん)

「1人でも多くの働くママを支えたい」

――これまでの経験を踏まえて、矢口さんがどのようなキャリア観を持っているか教えてください。

「1人でも多くの働くママを支えたい」というのが、キャリア支援者としてのビジョンです。

私自身がキャリアを歩む上では、後悔がない選択を大事にしています。いくつかの選択肢の中から1つを選ばなければならないとき、選ばなかった方の選択にやり残したことはないか、よく考えるんです。例えば新しい業務委託先を探す中でいくつか気になる企業があったとすると、まずは全部の企業の面談を受けてから判断するようにしています。

求人情報を見て「ちょっと違うかもな」と思っても、とりあえず面談だけ受けてみようか、とか。そうすると、ちょっと違うかもと思っていたところが意外に自分に合っていたり、逆に期待していたけれど話してみたら想像と違っていたりするんですよね。

頭で考えて行動を止めるのではなく、悩むならまずは一歩踏み出してみる。行動した上で「これは違うな」と納得してから決めるのが大事ですね。

今後のキャリアに悩んでいる方へ

――キャリアトレーナーとしてユーザーさんをサポートする際に心がけていることはありますか。

ユーザーさんの話は全肯定で聞くようにしています。ユーザーさんが見えている世界と同じ世界を、私も頭の中に描けるようになりたいんです。

営業をしていた20代の頃、50代男性のお客さんの考えがわかるようになるには、とにかく寄り添って話を聞くしかありませんでした。話を聞いて自分なりの解釈をするのではなく、相手が見ているものをそのまま見れるようになるまで寄り添う姿勢は、このころに身についたのかもしれません。

――最後に、キャリアに悩んでいる方に向けてメッセージをお願いします。

私は自分自身を、ユーザーさんのもやもやを言語化したり論理的に整理したりするのが得意なトレーナーだと感じています。どちらかというと、「もっと頑張りたいのに頑張り方がわからない人」「マイナスから0ではなく、1から10になりたい人」のほうが、より満足していただけるのではないかと思います。

何事も最初の一歩を踏み出すのはハードルが高いです。でもそこを乗り越えたら必ず新しい景色が待っているはず。頑張りたいけれど1人ではどうしても動けないという人は、ぜひ相談に来てくれたら嬉しいです。

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この記事を書いた人

兵庫県在住のフリーライター。夫と6歳&0歳の息子と4人暮らし。神戸大学卒業後、公務員→派遣社員→BPO関連企業のPMを経て現在。キャリアコンサルタント資格や会社員時代の採用業務経験を活かし、人材系企業のオウンドメディア、スタートアップの採用広報などでキャリアをテーマにした記事を多く手掛ける。今年の目標は小1の壁と0歳育児をどちらも楽しむこと。

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