夫の「仕事辞めたい」危機をチャンスに変える妻のサポート戦略
夫が仕事を辞めたいと言い出したらどうしますか？ただの愚痴だったらいいですが、もし本気だったら…夫の仕事を辞めるという決断は、家庭に大きな影響を与えますが、同時に夫婦の絆を深め、お互いにキャリアについて見直すいい機会でもあります。
この記事では、夫の気持ちに寄り添う方法や、家計管理、キャリア戦略の見直しまで、夫婦で協力して危機をチャンスに変えるためのヒントを探ります。
夫の気持ちに寄り添うサポート方法について
夫の気持ちに寄り添い支えることは、夫婦円満の大切なポイントです。しかし、唐突に「仕事を辞めたい」と言われた場合、妻の立場として驚いてしまうのも当然でしょう。家計のことが心配になり、つい否定的に「困るよ」と伝えてしまうかもしれません。
筆者も10年ほど前、夫から「仕事を辞めたい」と言われた経験があります。現在、夫は転職に成功しているのですが、振り返ると、もっと協力すべきだったと反省しています。当時の自分にアドバイスするつもりで、仕事を辞めたいと考えている夫へのサポート方法をまとめました。
夫の気持ちや状況を理解し、共感する
夫の「仕事を辞めたい」という言葉には、不満やストレス、キャリアへの不安が潜んでいます。まずは夫に「なぜ辞めたいのか」を聞くことで、本音を探っていきましょう。悩みを抱える夫をパートナーとして支える第一歩は、共感を示すことです。
心の中では、「辞められたら困る！」と動揺していても、まずは事情を聞き、共感を示し、夫婦の信頼関係を深めていきます。
夫婦で家計を支える理想のワークライフバランス
夫婦の間で理想とする働き方や職種が共有できていれば、どちらかが「仕事を辞めたい」と思ったときに、働き方を調整し合うことが可能になります。「夫は大黒柱なのだから働くのが当たり前」と考えてしまうと、問題を解決できません。夫でも妻でも、生活を維持するためには働かなければなりませんよね。
総務省統計局「労働力調査特別調査」の表を見ると、2024年の共働き世帯は1278万世帯と右肩上がりで増加しており、専業主婦世帯は、反比例するように右肩下がりです。多くの主婦は、子育てをしながら何らかの仕事をしています。
そうなると、「子育て中で自分は仕事ができないから夫に頑張ってもらうしかない」という答えが、必ずしも正解とは言えないでしょう。
在宅ワーク、副業、妻のパートなどを含めて、今の自分たちにはどのような働き方がベストなのか、夫と話し合ってコミュニケーションをとりながら、理想のワークライフバランスを模索していきましょう。
参照：“「労働力調査特別調査」専業主婦世帯と共働き世帯”．総務省統計局．2024-02-19．
https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0212.html,（参照 2024-02-29）
本気か愚痴かを見極める
「仕事を辞めたい」と言う夫が、本気で言っているのか愚痴なのかを見極めるのは意外と難しいものです。筆者の夫が「仕事を辞めたい」と言ったときのことを振り返ると、「なぜ辞めたいのか」を踏み込んで聞くべきだったと後悔しています。
彼としては、「40歳を前に転職した方が有利」とか、「夜勤から昼の仕事に変わりたい」という強い思いがあり、転職を決めたようです。いつもの愚痴だと思い込まずに、「なぜ？」と理由を聞くことで、転職の戦略を一緒に練ることも可能になります。
家計への影響と再就職のサポートについて
実際に夫が仕事を辞めた場合、心配なのは家計への影響です。夫の転職理由にもよりますが、仕事内容を変えたいと考えている場合には、給料が今よりも少なくなることも想定できます。
毎月の家計が赤字にならないように必要最低限の生活費を把握し、経済的負担をできるだけ抑えられる工夫をするなどして気持ちのいい転職ができるように体制を整えましょう。
家計の見直しをする
夫の転職は、家計を見直すチャンスでもあります。この機会に固定費を洗い出し、毎月の必要経費を見直しましょう。毎月の生活費がいくら必要なのかを把握しておけば、夫の転職先の給料の額も選択の幅が広がります。
貯蓄の確認と準備
貯蓄や予備資金の準備は、夫が仕事を辞めた際の経済的な不安を軽減するために必要です。もし夫が無収入になっても、3ヶ月は大丈夫などの経済的な把握をしておくことが、精神的な安定に繋がります。
保険の見直しと確認
転職により夫の職種が変わる場合、保険を適切に見直すと経費削減につながるかもしれません。次の仕事が決まる前に退職した場合には、失業保険などの社会保障の確認も忘れずに行いましょう。退職後の健康保険や年金の手続きも理解しておく必要があります。
収入源の確保と妻のサポート
理想に近い仕事を見つけるのは簡単なことではありません。在職中に転職活動をする場合でも数ヶ月かかることもあります。ましてや、退職後に転職活動をする場合は、いつになったら仕事が決まるのかという不安も高まることでしょう。
夫がなぜ転職したいのかを話し合う際に、給料の増減についてどう考えるかを決めておくと良いでしょう。良い仕事が見つかっても給料が少し下がってしまう場合に、その仕事をあきらめてしまうのはもったいない気もします。
収入が下がる場合は、出資を見直し、家計をやりくりすることでサポートすることもお互いの幸せにつながっていきます。大切なポイントは、家族の幸せにつながる精神的に満足できる転職をすることです。
夫が仕事を辞めた場合の妻の覚悟とキャリア戦略
夫が仕事を辞める決断をした場合、妻にも覚悟が必要です。働き方や収入の変動に対応するため、妻も自身のキャリア戦略を見直す必要があります。夫の転職は、妻の側も新しい仕事の探索、副業の開始、またはスキルアップの機会を模索するチャンスと前向きに捉えたいものですね。
とはいえ、「特別なスキルもない…」と落ち込んでしまう人もいるかもしれません。
ですが、自分自身のスキルで収入を得ることが、夫が仕事を突然辞めた場合でも、一番のリスクヘッジになるのです。ここでは、今後は個人のキャリア戦略がより重要になり、主婦でもキャリア形成を考えて準備しておくことの重要性を考えていきます。
自己のキャリアについて考える
ずっとキャリアのブランクがあるからといって、働けないということはありません。終身雇用の崩壊や人生100年時代の到来により、個人のキャリアは、企業に依存してきたものから個人のスキルへと移行しつつあります。
働き方は多様化し、在宅勤務も可能な時代になりました。自分では役に立つかわからないスキルも、価値を見出してもらえることもあります。自分の価値観を分析して、スキルを洗い出し、自分らしい働き方を模索することが可能な時代です。ぜひ、理想のキャリアを実現するために行動していきましょう。
主婦のキャリア戦略
現代の働き方の多様化により、主婦も在宅ワークやフリーランスとして働くなど、多様なキャリアの選択肢を持つことができます。会社員として働いているのなら、副業や転職など、自分に合った働き方やキャリアを見つけることで、夫への収入面での依存度を減らし、自立したライフスタイルを目指すことが可能です。
自己分析によるスキルや経験の再評価
自己分析を行うことで、自身の強みや得意分野を再評価し、それを活かしたキャリア形成を目指していきましょう。
「やりたいこと」「できること」「しなければならないこと」を整理し、自身の価値観や能力に沿ったキャリアを設計していきます。まずは自己分析して、自分の「できること」や「やってきたこと」を洗い出しましょう。
まとめ
夫が仕事を辞めるという決断をサポートすることは、夫婦の絆を深めるのと同時に、自分のキャリアについて見つめ直す絶好の機会でもあります。夫婦でコミュニケーションをとり、協力して問題解決に取り組むことで、夫婦関係を強化し、互いの夢や目標について再び考え直すチャンスでもあるのです。
夫が「仕事を辞めたい」と言ってきても、あまりネガティブに受け止めず、夫の不安や希望を聞き受け止めて解決策を探していきましょう。
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